(初出:06/04/30) ※アーカイブ
2割強で、6割・・・
なんの数字かとお思いでしょうが。
今回、駐禁取り締まりを民間委託した警察署が全警察署の「2割強」(270署)。
そして、05年1年間に摘発された違法駐車件数150万6388件の「6割」(61%、92万534件)がこの270署が扱ったものなんだそうです。
じゃあ、残り8割の警察署は駐禁取り締まりに力を入れてないのか、と思われるかもしれませんが・・・
まず、車の通行量は日本全国平均ではなく、都市部では多く、農村部ではそれほどでもありません。
また、都市部でも、繁華街や観光地を走る車の数は、住宅街のそれとは比べものになりません。
たとえば、警視庁のHP(http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/)によれば、平成17年の都内全域の「瞬間違法駐車台数」は、97,591件。
うち、23区が86,109件、多摩地区が11,482件と、23区における数字は多摩地区のざっと7.5倍。
面積でいえば、23区は621平方キロメートル、多摩地区は1566平方キロメートルと、約4割しかないのに・・・
したがって、東京都において当初、「駐車監視員」が導入されるのが23区の中でも、とくに違法駐車の目立つ12区に限定されたのは、必然といっていいかもしれません。
もっとも「駐車監視員」がいないからといって、残り11区や多摩地区で駐禁取り締まりが緩くなるかというと、そんなことはありません。
取り締まりにあたるのが民間ではないというだけで、警察官が厳しく取り締まるのは、同じ。
6月1日以降、これまで実質30分程度は見逃されていた違法駐車が、ほんの5分ほどで摘発されてしまいます。
「うちの地域は、駐車監視員がいないから」、たかをくくっていると、痛い目に合うので、これからは全国どの地域でも、駐禁取り締まりには、常に気を配っておいたほうが賢明です・・・