(初出:06/08/07) ※アーカイブ
「500円になったらやめる」・・・
06年7月1日いっせいにタバコが値上げされたとき、友達の愛煙家がいった言葉です。
いくら好きでも、経済的事情ってものがあります。
景気は回復したといわれますが、給料は上がらず、”こづかい”が増える要素など、どこにもないオトーサンは巷に数知れず(わたしをふくめて)。
こういう人たちにとって、かぎられたお金を、どうふりわけるかは、切実な問題です。
目下、選択肢は2つ。
昼飯に800円使うか、500円の昼飯と300円のタバコを買うか・・・
タバコが値上げとなった場合、470円の昼飯と330円のタバコならなんとかやっていけます。
しかし、300円の昼飯と500円のタバコという選択肢はない。
だから、タバコが「500円になったらやめる」、というより「やめるしかない」・・・
まあタバコの場合、健康のためにもやめたほうがよさそうだし、やめたところで、家族から反対の声は出ないでしょうが・・・
ただ、値上げされるのが、ガソリンだったどうでしょう。
現在(※06年当時)、ガソリン価格は、都内で1L140円代(レギュラー)。
これが、いくらになったら、「マイカーをやめる」決心をしますか。
1L180円? 200円?
だとすると、意外と早く、その日がくるかもしれません。
つぎのような記事がありました。
『インドのPTI通信によると、イランのホセイニアン副石油相は4日、訪問先のニューデリーで記者団に「世界各地の地政学的問題と冬季の需要で原油価格が1バレル=100ドルに届く可能性がある」と述べた』
(http://www.yomiuri.co.jp/ 06/08/04)
現在、原油価格は、1バレル=70ドル台。
これが1バレル=100ドルとなれば、ざっと1.4倍となる計算です。
原油価格の上昇率がそのままガソリン価格に反映されるわけでありませんが、わかりやすく、1L140円が1.4倍になったと仮定すると、1L140円の1.4倍は196円。
つまり、ほぼ200円となってしまうわけです。
タバコとちがい、ガソリン価格は値下がりするかもしれないので、現実には、ガソリン価格が1L200円になったからといって即、多くの家で「マイカーをやめる」ことはないと思いますが・・・
もし1L200円から、さらにガソリン価格上昇続けるようなことがあれば、駐禁取り締まり強化で反則金を払うリスクも高くなっていることだし、「マイカーをやめる」決心をする、というより「やめるしかない」ケースも増えるような気がします・・・
※令和元年10月ガソリン価格は1L144.6円と、06年当時とほとんど変化がありません。一方タバコは消費税増税に伴い値上げされ、500円に達した銘柄も多くあります。そのせいかどうか、喫煙者は06年(40%近く)と比べて大幅に減少(30%以下)(※国立がん研究センター https://ganjoho.jp/)しましたが、乗用車の台数は06年(57,097,670台)から18年(61,584,906台)(自動車検査登録情報協会 https://www.airia.or.jp/)とむしろ増加しています。