(初出:20/09/15)
たっぷり所持金はあるのに「使いたくなかった」・・・
万引き報道で時々見かける言い訳です。
”払うお金はある、けど、使いたくないから万引きした”
もちろん、窃盗犯のそんな言葉に耳を貸す警察官はいません。盗人として扱われるだけです。
同じように、つぎの報道の犯人にも同情の余地はありません(参考:読売新聞ウェブサイト 20/09/15 「テレビにも出演の人気美容師、障害者用の「駐禁除外標章」を不正使用…「駐車料金を節約」 https://www.yomiuri.co.jp/national/20200915-OYT1T50140/)
「駐禁除外標章」とは、身体障害者らに交付され、条件を満たしていれば、その持ち主が乗っている車が駐禁扱いを免除される「駐車禁止除外指定車標章」のこと。
この標章、当然ながら、誰が使ってもいいというシロモノではなく、交付された本人以外は使用できませんが、今回のように不正利用が後を絶ちません。
すこし前になりますが、つぎのような報道がありました。
身体障害者らに交付される「駐車禁止除外指定車標章」の不正使用が横行しているとして、大阪府警は20日、府内全域で初の一斉取り締まりを実施し、不正を確認した72件を違法駐車として摘発したと発表した。
出典:産経ニュース 16/04/21 https://www.sankei.com/west/news/160421/wst1604210016-n1.html
府警では、障害者の一部の家族らが車を路上駐車する際、障害者本人が同乗していないのに標章を掲示し、通勤や買い物などの目的で不正に使用している実態があり、取り締まりを強化している。昨年11月以降に梅田周辺で計5回実施した集中取り締まりでは、標章を置いていた車126台のうち、約4割が不正使用だった。
節約というより、障害者が取得した権利を万引きするような行為であり、直接的には、駐車監視員の取り締まりを妨害した人気美容師の逮捕容疑は、偽計業務妨害容疑。
有罪となった場合の罰則は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金と、軽くはありません。
駐車料金を惜しんだはずが、かえって高くつく結末となりそうです・・・