(初出:25/04/25)
どうなる、自転車の”駐禁”・・・
2025年4月25日、警察による、パブリックコメントの募集※1が始まりました(パブリックコメント受付締切は、2025年5月25日0時0分まで)。
案件名は、「道路交通法施行令の一部を改正する政令案」等に対する意見の募集について」。
意見が募集されているのは、2026年4月1日導入が予定されている、改正道路交通法についてです。
つぎのような報道がありました。
自転車の交通違反を反則金制度(青切符)の対象とする改正道路交通法を巡り、警察庁は24日、反則金額を原付きバイクと同額とするなどとした同法施行令改正案を公表した。最高は運転中のスマホ使用などの1万2000円。
出典:jiji.com 25/04/24 「自転車違反の青切符、来年4月から 反則金、最高1.2万円―道交法施行令改正へ・警察庁」 https://www.jiji.com/jc/article?k=2025042400406&g=soc
ここ数年、取締りが強化されてきた、自転車に対する取締り。
2019年には、東京都の条例で、「自転車保険」が義務化※2。
2022年には、全国で、「自転車指導啓発重点地区・路線」の選定が開始※3。
当時の報道では、選定された地区・路線では、主に、自転車の「信号無視」「一時不停止」「右側通行」「徐行せず歩道を通行」の4つの行為について取締りが行われ、「赤切符」も積極的に交付されるとされています※4。
また、同年秋の全国交通安全運動では、全国一斉で、自動車ではなく、自転車の指導取り締まりが行われました※5。
以降、全国交通安全運動においては、自転車の違反の取り締まりが恒例となります。
また、2023年4月からは、自転車のヘルメット着用が努力義務化。
さらにこの年、警察庁が、自転車の悪質な違反に「青切符」を導入する方針を固めたとの報道もありました※6。
それから、2年が経過。
ついに、パブリック・コメントでは、青切符が交付される予定の、具体的な(自転車反則行為一覧) が公開されました。
その数、113種類。
このままいけば、2026年4月1日から、これら違反が、反則金制度(青切符)の対象となります。
もっとも、113種類の違反すべてを、かたっぱしから摘発するとは考えにくく、たとえば、”ながらスマホ”や”酒気帯び運転”など※7、重大な事故につながるおそれのある違反から、重点的に取締まるのではないでしょうか。
そのあたりの対応については、今回のパブリック・コメントに寄せられた意見が参考にされそうです。
ちなみに、当サイトが注目しているのは、パブリック・コメント参考資料(自転車反則行為一覧) に掲載されている”反則行為”のうち、”放置駐車違反”と”駐停車違反”の扱いがどうなるかについて。
そう、改正道路交通法では、自転車の駐禁も、反則金の対象とされるのです。
果たして、将来、駐車監視員にまつわる法律も改正され、自転車が駐車監視員による違法駐車確認対象とされる日はくるのか。
その動向、注視したいと思います・・・
※1=e-GOVポータル(パブリック・コメント) https://www.e-gov.go.jp/
以下、参考記事(駐禁.com)
※2=ついに義務化、「自転車保険」
※3=要注意! 「自転車指導啓発重点地区・路線」
※4=本気の悪質自転車取締り、「赤切符」の結末は
※5=要注意、”軽車両=自転車”取締り、2022年秋の交通安全運動
※6=自転車は電動キックボードの轍を踏むか
※7=周知に課題? 自転車罰則強化