要注意! 「自転車指導啓発重点地区・路線」(取締:令和280)

(初出:22/09/13)

要注意! 「自転車指導啓発重点地区・路線」・・・

じつは、車を取り巻く問題は、年々解消されつつあります。

たとえば、令和2年秋の全国交通安全運動で重点項目とされた、「高齢運転者等の安全運転の励行」。

これについては、令和4年5月13日から高齢者講習の内容が変更され、免許更新のハードルが上がったことで、運転に難がある高齢ドライバーの自然減が期待されています。

また、一時期、盛んにマスコミを賑わした「あおり運転」も、令和2年6月30日から取締りの対象とされ、同年8月に出た逮捕第1号の犯人は、みせしめのように実名で全国報道されました※1。

そもそも、当サイトがテーマとしている駐禁も、平成18年(2006年)に導入された駐車監視員制度が着実に効果を発揮し、令和2年(2020年)には放置駐車確認標章の取付け数が、平成19年(2007年)の4割以下にまで激減しています※2。

しかし、車業界、不動の”問題児”は、ほかにいます。

それが、自転車です。

今年、令和4年秋の全国交通安全運動でも、当然のように、「自転車の交通ルール遵守の徹底」が重点項目にあげられていました。

そんな中、報道されたのが、つぎの記事。

9月12日午前3時20分ごろ名古屋市中区新栄で、車道を逆走する自転車をパトロール中の男性巡査部長(34)が見つけました。
巡査部長が自転車を停止させ職務質問しようとしたところ、自転車と接触しました。
自転車に乗っていた東区の自称店員の男性(32)は右足の骨を折る重傷です。巡査部長は軽傷です。

出典:メ~テレ 22/09/12 自転車で車道を逆走していた男性、職質しようとした警官と接触し重傷 「現時点では適正な職務執行」 https://www.nagoyatv.com/news/?id=015068

記事によれば、骨折した男性は今後、公務執行妨害の疑いも視野に入れ、捜査される方針だとか。

骨折したうえ、容疑者として取り調べとは、気の毒ではありますが、ただ、道路交通法上、軽車両と位置付けられている自転車は、道路の左側に寄って通行しなければなりません。

つまり、逆走は法律違反となるので、この警官はそれをとがめ、職務質問しようとしたのであって、ひどい言い方になりますが、いわば自業自得です。

もっとも、従来であれば、逆走する自転車を制止してまで職務質問する警官は、少なかったように思えます。

それが、このように方向転換し、警察が本腰を入れて、自転車取締りに乗り出すことが明らかになったのは、今年(令和4年)2月のこと。

全国各地で警察が、「自転車指導啓発重点地区・路線」を選定することが、明らかになったのです。

この「自転車指導啓発重点地区・路線」は、自転車関連事故が多発している場所や、発生が懸念される場所を選定し、その”重点地区等”で、指導取締りなどを行うというもの。

自動車でいえば、駐禁を確認して回る駐車監視員の担当エリアを公開する、「駐車監視員ガイドライン」と似ています。

「自転車指導啓発重点地区・路線」に選定された場所では、警官が厳しく目を光らせるので、法律に則って自転車を走行しないと、指導される可能性が高いのです。

実際、上記記事の、転んで骨折した逆走自転車が走行していた「名古屋市中区新栄」も、愛知県警が「自転車指導啓発重点地区及び路線」に選定した場所です(参照:愛知県警察 「自転車指導啓発重点地区及び路線」 中警察署 https://www.pref.aichi.jp/police/koutsu/jitensha/chikurosen.html)。

以前、「駐禁.com」で、初めてこの「自転車指導啓発重点地区・路線」を取り上げた時※3は、まだ、東京(警視庁)ぐらいしか発表されていませんでしたが、今や、日本全国で選定され、地区・路線が公開されています(一覧下記)。

すべての道路が対象というわけではありませんが、交通量が多い都市部の路線は、選定されている可能性が高い、この「自転車指導啓発重点地区・路線」。

自転車に乗るには、免許は必要ありませんが、それでも、道路交通法上、軽車両と位置付けられているのが、自転車です。

自転車で走行するときは、”軽車両”を走らせているのだということを忘れず、交通法規を遵守されることをおススメします・・・

☆全国「自転車指導啓発重点地区・路線」(22/09/13時点):
・北海道(北海道警察
・青森(青森県警察
・岩手(岩手県警察) 
・宮城(宮城県警察
・秋田(秋田県警察
・山形(山形県警察
・福島(福島県警察
・山梨(山梨県警察
・長野(長野県警察
・新潟(新潟県警察
・富山(富山県警察
・石川(石川県警察
・福井(福井県警察
・静岡(静岡県警察
・岐阜(岐阜県警察
・愛知(愛知県警察
・茨城(茨城県警察
・栃木(栃木県警察
・群馬(群馬県警察
・埼玉(埼玉県警察
・千葉(千葉県警察
・神奈川(神奈川県警察
・東京(警視庁
・三重(三重県警察
・滋賀(滋賀県警察
・京都(京都府警察
・大阪(大阪府警察・市内)(大阪府警察・市外
・兵庫(兵庫県警察
・奈良(奈良県警察
・和歌山(和歌山県警察
・香川(香川県警察
・愛媛(愛媛県警察
・徳島(徳島県警察
・高知(高知県警察
・福岡(福岡県警察
・佐賀(佐賀県警察
・長崎(長崎県警察
・熊本(熊本県警察
・大分(大分県警察
・宮崎(宮崎県警察
・鹿児島(鹿児島県警察
・沖縄(沖縄県警察

参考記事:
※1=あおり運転容疑者、あおられる
https://xn--ckzq57d.com/taiho125/
※2=数字で見る、駐禁車両の減少2
https://xn--ckzq57d.com/torisi15/
※3=つぎは自転車監視員?
https://xn--ckzq57d.com/torisi157/

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