(初出:06/06/13) ※アーカイブ
観光地では複雑な心境・・・
駐禁取り締まりを民間委託する、「駐車監視員」制度導入についてです。
たとえば、夏目漱石「坊ちゃん」や温泉で知られる、愛媛県松山市。
同市松山東署では、4名(2ユニット)の「駐車監視員」に駐禁確認作業を委託していますが、担当している区域は・・・
市の中心部、市のシンボルである松山城がすっぽりと入る範囲。
道路名でいうと、国道11号、56号、196号など。
これに関して、つぎのような記事がありました。
『この影響を最も受けそうなのは、対象区域の商店街。区域内で店を構える20代の男性は「ちょっと、車をとめて店をのぞく人なんていなくなるのだろうか。夜の飲み屋街などは厳しく取り締まりが必要だと思うけれど」とこぼす』
(http://mytown.asahi.com/※当時 06/05/18)
海水浴などで有名な、和歌山県の観光地・白浜町でも。
同町和歌山東署・和歌山西署・和歌山北署では、12人(6ユニット)「駐車監視員」に駐禁確認作業を委託していますが、06年時点で、海水浴場は違法駐車見回り対象区域に入っていません。
しかし将来のことを考えると・・・という記事がありました。
『夏場の駐車違反に神経を使っている観光地の白浜町では「行楽シーズンは町職員と白浜署員が総動員で対処している。特に海水浴場は駐車違反が多い。民間の取り締まりが導入されると助かる」と期待するが「厳しすぎる取り締まりは、観光客にどう映るか」と影響を心配する』
(出典:ニュースサイトAGARA by 紀伊民報 http://www.agara.co.jp/ 06/05/18)
また、全国的に有名な繁華街・ススキノを抱える札幌市。
ここでは終日、「駐車監視員」が駐禁確認作業を行なっていますが、以前の賑わいがなくなってきたとの報道がありました。
『あるタクシー運転手(62)は「走りやすくなった。客を拾ってすぐススキノから抜けられる」と喜ぶ。だが、近くにいた別の会社の運転手(55)は「ススキノの客は減っているのに、もっと多くのタクシーが流れるようになる。客の奪い合いはさらに激しくなる」と暗い顔で話した』
(出典:毎日新聞ウェブサイト※当時 06/06/08)
駐禁に関しては、立場によって、様々な思惑があるようです。
「違法駐車は迷惑だけど、お客がこないのはもっといやだ」
「店に駐車場を作っても、そこに停めて、ほかに行ってしまうのでは」
全国観光地で、多くの人が頭を悩ませています・・・
※愛媛県 、 和歌山県 、北海道「駐車監視員」の活動については、下記ページで確認できます(一部PDF)。
四国エリア|駐車監視員ガイドライン
近畿エリア|駐車監視員ガイドライン
北海道・東北エリア|駐車監視員ガイドライン