(初出:06/04/26) ※アーカイブ
はじめに、以下の会話は”架空の産物”であることをお断りしておきます・・・
今日は年に一度の家族旅行!
渋滞を避けて、行き帰りの足はマイカーではなく、電車にした。
でも、旅先で行きたいところがたくさんあるので、レンタカーを借りた。
「よし、おまえたち、まず、どこから行きたい?」
鼻息荒く、レンタカーの営業所でもらった市内の観光MAPを勇んで開くお父さん。が、なぜかその顔が、みるみるひきつる。
「どうしたの?」
「だめだ、見てみろ」
渡された地図を見る母の目に飛び込んできたのは、真っ赤に塗られた繁華街の道路。
それは、違法駐車をしたら即取り締まられる「危険地帯」を描いたものだった。
そして、家族が行きたがっていた場所は、すべてその「危険地帯」の道路沿い。
「とりあえず、ここに行こう・・・」
力なくお父さんが指さしたのは、ところどころ地図に青い点で示されている場所=「駐車場」だった・・・
これはフィクションですが、06年夏以降、同じような会話が全国観光地で聞かれるかもしれません。
実際、つぎのような記事がありました。
『3,300社が加盟する全国レンタカー協会は、すべての車両に会社名と連絡先を記したシールを張ることを決めた』
『運転していた利用者が反則金を払わなければ、(放置違反金の)肩代わりを求められるから』
『違法駐車が確認された段階で、シールにある連絡先に通知してもらうよう警察に要請』
(http://www.asahi.com/ 06/04/03)
あたりまえのことですが、みんなが行きたがる場所ほど混雑して、駐車場もいっぱいになりやすい・・・
これからの観光地に真っ先に求められるのは、絶景でもなく、名物料理でもなく、看板娘でもなく、駐車場かもしれません・・・