タクシー運賃決定の仕組み、これまで (その他102)

(初出:07/07/23) ※アーカイブ 

 運転手の収入はアップするのか・・・
 07年4月7日、全国で申請のあったタクシー運賃値上げのトップバッターとして認可されたのが、大分のほか長野県2地域。
 このときの認可制度の仕組みはつぎの記事のとおりです。
『国交省が値上げ幅を決める際、現在は「総括原価方式」と呼ばれる算定方式を採用している。各地域で業績が良いタクシー業者の営業費用(人件費、燃料費など)と適正な利益額の合計(総括原価)を算出。この合計と業者の実際の運賃収入に大きな差がある場合、不足分を値上げで穴埋めする考え方だ』
(http://www.asahi.com/ 07/05/31)
 わかったようで、わからないような・・・
 今回の値上げ申請は、燃料費の高騰と、冬柴国交相が閣議後会見で下記記事にあるように発言した、10年前に比べ平均約120万円も下がっとされるタクシー運転手の待遇改善が目的とされていました。
『「年収が300万円まで落ちた運転手の待遇は改善しないといけない」』
(http://www.jiji.com/ 07/04/20)
 しかし、”営業費用”という名目で、人件費も燃料費もごっちゃにされていたら、値上げが認められても人件費だけ上げるってわけにはいかないのでは。
 つぎのような記事もありました。
『物価安定政策会議で、大田弘子経済財政担当相が「値上げで本当にタクシー運転手の収入が増えるのか」と疑問を呈した』
(http://www.mainichi.co.jp/ 07/05/27)
 また、値上げした結果、タクシーの利用客が減った場合はどうなるか、という試算もされてないとか・・・
 会社に雇われているタクシー運転手は、さぞかし不安なのでは・・・