(初出:25/03/17)
駐禁してはいけない、新たな理由・・・
「停めるところがなかったし・・・」
「駐車場がいっぱいだったから・・・」
「ほんの、すこしの間だけ・・・」
さまざま言い訳とともに、繰り返される、違法駐車。
しかし、違法駐車は法律で禁止されており、それには、もっともな理由があります。
災害時には緊急車両の通行の妨げ※1となり、交通渋滞や事故を引き起こす要因にもなるからです。
しかも、やっかいなことに、違法駐車だけでは、さほど厳しい罰則は課せられません。
路上駐車してコンビニに買い物に行き、ほんの5分車から離れていただけで、違放置車両確認標章(駐禁ステッカー)を貼られてしまった・・・
反則金(放置違反金)を支払う羽目になった多くのドライバーは、こんなとき、”ついてない”と思うのではないでしょうか。
しかし、もしかすると、反則金(放置違反金)だけで済んで、”ついていた”のかもしれません。
なぜなら、違法駐車車両が道路をふさいだおかげで、救急車や消防車が通れず、被害者の命にかかわる事態となったかもしれません。
また、違法駐車車両の陰で死角となった道路に子どもが飛び出し、重大事故が発生した可能性もあります。
「風が吹けば桶屋が儲かる」ということわざがありますが、違法駐車が重大事故につながる危険性は、そんな誰も目にしたことない絵空事より、はるかに高い確率を孕んでいるのです。
実際、違法駐車を原因とする事故が、たびたび報道されているのですから※2。
そして、ここにきて、違法駐車が引き起こす、やっかいな事態が増えました。
新たな移動手段として期待されている、自動運転バスの通行の妨げとなっているのです。
つぎのような報道がありました。
人工知能(AI)を使った自動運転バスの実証実験で、路上駐車が無人化の障壁になることが分かってきた。AI活用のバスは安全を最優先するようプログラムされ、危険と察知して減速や停車をしてしまうためだ。運転手不足の中で「地域の足」を維持する切り札と期待がかかっており、自治体は運転ルート沿いに看板を設置するなど、路上駐車を防ぐ対策を迫られている。
出典:神戸新聞NEXT 25/03/16 「路上駐車、無人化の障壁 自動運転バス、危険と察知」 https://www.kobe-np.co.jp/news/zenkoku/core/202503/0018759069.shtml
少子化による、人口減少が社会問題となっている、現代日本。
とくに、その傾向が顕著な地方において、新たな住民の足となることが期待されているのが、この自動運転バスですが、その未来の実現をむずかしくしているのが、ほかならない、”違法駐車”だったとは。
違法駐車による損害が、今以上深刻化するならば、さらに厳しい罰則の適用が検討される事態となるかもしれません・・・
~サイト内 参考記事~
※1=駐車違反の罪
※2=その駐禁が事故を呼ぶ