そして、車両の使用制限命令 (罰金8)

(初出:06/09/28) ※アーカイブ

 06年9月26日大阪府公安委員会は、全国で初めて、短期間にくりかえし、駐禁をとられた車両の「使用制限命令」を出したとの記事がありました。
『府警によると、会社員の乗用車は6月上旬に5回、大阪市西成区の交差点で違法駐車した。会社員は「友人に貸したが、誰が違反したかは分からない」と話したという』(http://www.sankei.co.jp/ 06/09/26)。
 この会社員の話が本当かどうか、わかりませんが、今回の改正道交法では、駐禁をとられた場合、つぎのような流れで処理が進むことになってます(運転者=車両所有者の場合)。
 1a=警察署などへ出頭し、「反則金」を支払う(免許点数に加点) → 処分終了
 1b=「反則金」を支払わない → 「放置違反金」の納付命令 →2a、2b、2c
 2a=「放置違反金」を支払う(免許点数に変化なし) → 処分終了
 2b=「放置違反金」を支払わない → 督促命令 → 「放置違反金」を支払う(免許点数に変化なし) → 処分終了
 2c=「放置違反金」を支払わない → 督促命令 → それでも「放置違反金」を支払わない → 財産差し押さえ(免許点数に変化なし) → 処分終了
 では、「使用制限命令」とはなにかというと、2a~2cまでの処分を受けた車両所有者が、6か月以内に何回も「放置違反金」納付命令を受けていた場合に発生する、追加処分のようなものです。
 警視庁HPによれば、6か月以内に3回「放置違反金」納付命令を受けると、普通自動車の場合、最高2か月の「使用制限命令」が出されます。
 「使用制限命令」が解除されたあと、懲りずに同じ車に乗って再び「放置違反金」納付命令を受けた場合、6か月以内に2回の納付命令だけで、同じく最高2か月の「使用制限命令」が出されます。
 これだけの処分を受けておきながら、「使用制限命令」が解除されたあと三たび同じ車に乗って「放置違反金」納付命令を受けたなら、6か月以内にたった1回の納付命令で、最高2か月の「使用制限命令」が出されます。
 ややこしいことこの上ありませんが、個人で乗っているぶんには、そこまで駐禁を繰り返すドライバーはいないかと思います。
 問題なのは、タクシーやトラックなどの業務用車両の場合で、運が悪ければ何回も「使用制限命令」が出される可能性があります(全国初の放置違反金滞納による”財産差し押さえ”対象となったのもトラックでした)。
 実際、今回初めて出された「使用制限命令」も、大阪では同様な違反を繰り返している車両が約130台もあるらしいので、今後も命令が続く可能性があります。
 ちなみに、「使用制限命令」が出された車両にはどのような処分が待っているかというと、まず車には「運転禁止標章」というステッカーが貼られます。
 そして 勝手にステッカーをはがしたり 、「使用制限命令」を無視して車を運転したりすると、さらなる罰則が待っています。
 そんな「使用制限命令」ですが、ドライバーの防衛手段はないのかといえば、免許点数に加点されるのを覚悟で「反則金」を支払うことくらい。
 なぜなら、「放置違反金」 は「反則金」を支払わないと送付されてくる、つまり「反則金」を支払ってしまえば、「使用制限命令」の対象となる「放置違反金」納付命令の回数が増えることがないからです。
 そういう意味では、何度でも「反則金」を立て替えてくれる「駐禁反則金保険制度」は心強い味方だったんじゃないかと思いますが、それも、06年9月いっぱいで最大手の保障協会が廃業するとの報道があったばかり。
 ドライバーにとって、抜け道がどんどんふさがれている感があります。
 もっとも、駐禁をしなければ、悩む必要はまるでないんですが・・・

※2019年8月現在の「駐車監視員」の活動については下記ページで確認できます(一部PDF)。
全国|駐車監視員ガイドライン