(初出:19/09/24)
”見られている”が抑止力・・・
駐車券が必要ない駐車場「スマートパーク」が増えているという記事がありました。
駐車券方式はある意味「匿名」ですが、「スマートパーク」は、駐車場内のカメラで個々の車両のナンバープレートが撮影され、そのデータで1台1台の利用状況がわかるようになります。よって、出入口のゲートも基本的には不要になり、駐車料金の精算は駐車場内の店舗入口などに設置された精算機で行い、駐車場の出口では何もせず出庫できるというわけです。精算時は、駐車券を通す代わりにナンバープレートの4桁数字を入力します。
出典:乗りものニュース 19/09/23 https://trafficnews.jp/post/89757
アメリカでは2018年アマゾンが、レジがないコンビニ「Amazon Go」をオープンさせて話題となりましたが、その仕組みは、店内いたるところに設置されたセンサーによって客の動きを把握、手にした商品を特定し、客のアカウントから自動的に決済されるというものでした。
肝心の”客のアカウント”をどうやって認識してるのかいうと、入店にあたって、必要なものが3つあるのだとか。
つぎのような記事がありました。
入店にあたってはスマートフォンに3つの設定が必要だった。
出典:BUSINESS INSIDER 18/02/15 https://www.businessinsider.jp/post-162108
「AndroidまたはiOS端末(スマートフォン)」
「Amazon Goアプリ」
「Amazon.comのアカウント」
そもそもアマゾンの顧客でないと入店できず、入店した段階で個人が特定され、店内での動きはすべて追跡されているのです。
お客が「Amazon Go」で何を買ったかというデータは、当然、アマゾンのデータベースに蓄積されることになります。
万引き被害より、個人のデータ収集のほうが利益を生むというのが、アマゾンの戦略なのかもしれません。
「スマートパーク」も「Amazon Go」と同じく、駐車料金の不払いより来店して売上が上がるほうが施設にとってメリットがあるというのが設計思想のようです。
今はまだ、ナンバープレートと駐車の紐づけだけの「スマートパーク」ですが、今後、買い物データとの紐づけができるようになると、一定金額以上買い物すれば駐車料金が無料になり、駐車料金清算なしでそのまま出庫できるようなシステムに進化するかもしれません・・・