チグハグ公営駐車場 (駐車場23)

(初出:06/12/04) ※アーカイブ

全国で迷走、公営駐車場・・・

民間とちがって利益を追求する必要がないためか、公営駐車場について、チグハグな印象をおぼえる記事が多くあります。
たとえば大阪市についてはつぎのような記事がありました。

『大阪市が、外郭団体に随意契約で管理委託している小学校跡地などの駐車場5か所を民間に直接貸し出すため、一般競争入札したところ、市が示した月額賃料の目安(予定価格)の3~11倍で落札された』
『市は、今回の5か所のケースから「市にもっと入るはずの多額の収入をみすみす逃していたことがわかった。他の駐車場の運営も見直したい」としている』
(http://osaka.yomiuri.co.jp/※当時 06/10/18)
 
民間業者からみれば、大阪市の公営駐車場はずいぶん非効率的な運営していたようで、 ”商人の町”といわれる、大阪らしからぬ話です。

また秋田県では、駐車場のスペースのムダ使いについて報道がありました。

『本来は1,290台を収容できる秋田空港の駐車場スペースの一部が、県道と駐車場増設工事に伴う作業ヤードや降雪に備えた堆雪場として利用を制限され、収容台数が200台少ない状態になっている』
『このため、空港ターミナルに近い第1、第2を中心に、駐車場は連日満車状態が続き、駐車場に入れない車両が構内道路に路上駐車するケースも見られる』
(出典:秋田魁新報電子版 http://www.sakigake.jp/ 06/11/24)
 
県道の工事が終わるまでの時限付きとはいえ、友だちを見送りに行ったら駐車場がいっぱいで、飛行機の時間もあり、しかたなく路上駐車したら、駐車違反のステッカーを貼られてしまった・・・という人からすれば、納得のいく話ではないでしょう。
 
ただ全国的にみれば、例としてあげた大阪府や秋田県が特別なケースというわけではないようです。つぎのような記事がありました。

『会計検査院が(国の補助金や融資を受けて整備された)全国137の駐車場を調べたところ、半数で利用台数が目標の半分以下にとどまり、支出が収入を上回っていることが分かった。検査院は、民間の駐車場のように利便性や料金設定で柔軟な運営とサービスが必要だ、と指摘した』
『少なくとも70カ所は、駐車料金収入で運営経費や建設費の返済など支出がまかなえず、自治体などの一般会計から繰り入れている、つまり税金で補填されている状態だった
出典:朝日新聞デジタル http://www.asahi.com/ 06/10/31)
 
このような報道をみると、「日本の財政赤字ってもしかして、こういうムダづかいの積み重ねなんじゃないかか」とさえ思います・・・