本気の悪質自転車取締り、「赤切符」の結末は(取締:令和284)

(初出:22/10/31)

本気の悪質自転車取締り、「赤切符」の結末は・・・

令和4年秋の交通安全運動直前には、「自転車逆走から、”罰金15万円”」という事件が報じられるなど、最近、警察の”本気”がひしひしと感じられる、悪質自転車の取り締まり。

ここにきて、その”本気”が、さらに加熱してきた感があります。
つぎのような報道がありました。

警視庁は、これまでに悪質な行為を除き、罰則を伴わない「警告」を行ってきましたが、きょうから「信号無視」「一時不停止」「右側通行」「徐行せず歩道を通行」の4つの行為を対象に「赤切符」を積極的に交付します。

出典:TBS NEWS DIG 22/10/31 「悪質自転車に“赤切符” 31日から摘発強化 「信号無視」「一時不停止」「右側通行」「徐行せず歩道を通行」の4行為対象」 https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/191437?display=1

この「赤切符」、切られたらどうなるのか。

刑事罰の対象となり、悪質な違反の場合は、検察官取り調べ、略式命令、罰金刑、つまり前科がつく可能性もありますが、そこまでいかなくても、繰り返すと、確実に待っている処分があります。

それについては、警視庁HPで、詳しく説明されています。
(※参考:警視庁「自転車運転者講習制度」
平成27年6月1日施行(令和2年6月30日一部改正)
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/koshu.html)

おおざっぱにまとめると、自転車の運転に関し一定の違反行為(危険行為)を3年以内に2回以上行った者は、「自転車運転者講習」を受講する必要があります。

「自転車運転者講習」=受講時間・手数料は、3時間 6,000円。

もし、受講命令に従わないと、5万円以下の罰金となります。

なお、上記HPでは、「自転車運転者講習制度」の対象となる危険行為は15類型挙げられていますが、現在重点的に取締られるのは、報道にあった「信号無視」「一時不停止」「右側通行」「徐行せず歩道を通行」の4行為だと思われます。

日常の買い物やお子さんの送り迎え、ちょっとした用事などに自転車を使うときは、くれぐれも、

「信号無視」
「一時不停止」
「右側通行」
「徐行せず歩道を通行」

には、ご注意ください。

ちなみに、全国の警察では、自転車取締りの強化エリアを「自転車指導啓発重点地区・路線」として発表しているので、そちらに掲載されている道路では、とりわけ慎重に自転車に乗ることをおススメします。
※参考記事:要注意! 「自転車指導啓発重点地区・路線」

また、小さなお子さんも乗れる自転車ですが、何歳くらいから「赤切符」の対象になるのでしょうか。

これについて、正式な警察の発表はありませんが、平成24年10月25日発表された「統計資料」を見ると、「自転車による交通違反の属性別検挙人数」で集計されていた最年少は、14歳。
(※参考:
警視庁「自転車の交通ルールの徹底方策に関する懇談会(第2回)資料」
平成24年10月25日
https://www.npa.go.jp/koutsuu/kikaku/bicycle/kondankai/2/siryou2-2.pdf)

14歳、つまり中学2年生ぐらいから、「赤切符」の対象になる可能性があるということなので、それより大きなお子さんが自転車に乗ろうとするのを見かけたら、交通法規を遵守するよう、一声かけたほうがいいかもしれません。

万一、お子さんが「自転車運転者講習」を受講する羽目になれば、その費用を負担するのは、親御さんということになるでしょうし。

また、お子さんが14歳以下の場合は、なるべくいっしょに出かけてあげて、道すがら、安全な自転車の乗り方について教えてあげるといいのではないでしょうか。

蛇足ですが、個人的には、この悪質自転車取締り強化の動き、早ければ2024年にヘルメット着用が努力義務化※される、電動キックボード取締りを見すえているような気がします・・・

※参考記事:激論の電動キックボード、なぜ施行は2年後?

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