家までくる、「駐車違反金」強制差し押さえ(罰金:令和63)

(初出:19/11/09)

警察が家にくる・・・

駐禁などの反則金を払わずにいると出頭命令が出されて、それを無視していると逮捕されることはお伝えしたとおりですが、自宅まで集金にくることがあります。それも、警察が。
つぎのような記事がありました。

『岐阜県警は8日、駐車違反による放置違反金を5年以上滞納している各務原市の40代の夫婦に対し、滞納金の捜索差し押さえを6日に行ったと発表した。捜索差し押さえの実施は県警で初めて。再三にわたる督促に応じなかったため、警察官が自宅を訪れて1万5千円を徴収した。』

出典:岐阜新聞Web 19/11/09 「駐車違反金滞納、捜索差し押さえ 県警初」 https://www.gifu-np.co.jp/news/20191109/20191109-189130.html

通常、銀行口座を差し押さえるのですが、上記のケースでは口座が確認できないため、直接集金にきたのだとか。
しかしほんとうにお金がなかったのか、納付すべき反則金は6万円のところ1万5千円しか徴収せずに帰ったとか。

納付されるのを5年も待ってくれたことといい、無理して全額回収しなかったことといい、岐阜県警は温情ある対応をしていますが、全国の警察がみんな同じような対応をしているわけではありません。
すこしまえになりますが2011年、兵庫県警の未納「駐車違反金」対応についてこんな記事がありました。

『当初は未払いも多く、制度開始から約3年が過ぎた09年3月には未納件数が3万3千件、滞納額も4億9千万円にまで膨らんだ。そこで県警は約60人態勢の専従班を設けて徴収を強化。滞納者の自宅を訪問して請求する一方、再三の督促に応じないケースには差し押さえを進めてきた。
対象となる財産の有無は厳密にチェックする。県警交通指導課によると、例えば建設会社を経営する男性に対しては、取引先から後日支払われる予定だった売掛金を差し押さえた。すると男性は一転、「取引先の信用を失いたくない」と、60件分の違反金計150万円(延滞金を含む)を一括納付した。
ほかに複数の金融機関に照会を掛けて探し出した預金口座を差し押さえたり、本人の生命保険を県警が解約して返戻金を徴収したりしたケースも。警察官が滞納者の行動を追跡して勤務先を突き止め、給与の差し押さえにつなげたこともあるという。』

出典:神戸新聞NEXT 16/11 https://www.kobe-np.co.jp/

生命保険を解約までするとは、かなりの荒業で兵庫県警おそるべしという感じです。

このように駐禁の反則金の”強制徴収”は、地方によってかなり対応がちがうのですが、家に警察が集金にきたりすると心臓に悪いので、お金に余裕があるなら早めに払っておいたほうがよいかもしれません ・・・