反則金は経費で落ちません(罰金:令和169)

(初出:20/11/29)

 反則金は経費になりません・・・
 つぎのような報道がありました。
『自民党の吉川有美参院議員(三重県選出、2期)の政治団体「自民党三重県参議院選挙区第1支部」が、吉川氏の秘書による交通違反の反則金計3万3000円を支出していた。
 吉川氏の事務所は「人為的なミス。誤って計上してしまった」と話しており、27日に県選管へ訂正を届け出た。』
出典:毎日新聞ウェブサイト 20/11/28 「吉川参院議員、秘書の交通違反反則金を政治資金から支出」(https://mainichi.jp/articles/20201127/k00/00m/010/404000c)
 業務中の駐車違反の反則金だったようです。
 意外ですが、総務省によると、反則金を政治資金から支出するのは、直ちに政治資金規正法違反にはならないとのこと。
 ただ、支持者の心情を慮るまでもなく、政治家として誉められた行為ではないので、すぐに訂正を届け出た事務所の判断は理解できます。
 ちょうど1年前も同じようなことがあり、その時の政治団体も、収支報告書を修正するとされていました(参考記事:税金の上納と還流)。
 そういえば民間でも、従業員が業務中に駐禁をとられた場合、事業主が反則金を肩代わりするのは違法ではありません。
 ただ、肩代わりした反則金は、損金(経費)として処理できないため、不景気の折、そこまで面倒見てくれる会社はほとんどないのではないでしょうか。
 では、経費として落ちないなら、反則金を補填してくれる保険はないかと思うかもしれませんが、かつてそうした保険が存在していましたが、金融庁が問題視、指導したことから、現在は販売されていません(参考記事:駐禁反則金保険、金融庁見解はNO)。
 そもそも、駐禁をとられるのはミスといえばミスですが、明らかに法令違反です。
 違法行為で納付した反則金を、政治資金や経費で補填していたら、罰則にならない。
 駐禁保険に対して、金融庁だけでなく警察庁も反発した理由はそこにあるのですが、こうした考えは、令和の今でも有効な気がします・・・