自動車盗と保険不払い (その他88)

(初出:06/11/19) ※アーカイブ

 車を盗まれ、ウソつきよばわり・・・
 大事な愛車を盗まれる自動車盗は、05年度で年間46,728件も発生しています。
 年間58,737件だった04年度に比べれば、減ってはいますが、それでも、46,728件÷365日、1日あたり128台もの車が、全国のどこかで毎日、盗まれている計算です。
 また自動車盗でも、事件が発生する場所がかたよっていて、04年度の自動車盗被害全国ワースト1の愛知県では、被害の69.3%が駐車場で発生しているのです。
 多くの車がならんでいる駐車場には、多くの人が出入りするので、だれも他人のことなど気にしません。
 駐車場に帰ってきたら、見知らぬ人物が、自分の車の中をのぞいていても・・・
 「自分の車とまちがえた」など言い訳されたら、自動車盗の現場を押さえていないかぎり、相手をドロボウ呼ばわりするのは、ふつうの人なら、なかなか勇気がいるんじゃないでしょうか。
 さらにドライバーにとって納得のいかないことに、車を盗まれても、保険がおりないケースが多かったとか。
 とくに、イモビライザーと呼ばれる、専用のキー以外ではエンジンの始動ができない自動車盗難防止システムがついた高級車の場合。
 つぎのような報道がありました。
『この装置について、損害保険会社の多くは「搭載車なら盗まれる可能性は少ない」として、通常の保険料より5%程度を割り引くサービスを実施。その一方で、顧客から盗難の申し出があっても、「搭載車が盗まれるはずはない」と、支払いを拒否するケースが相次いでいた』
『「装置を搭載した車が盗まれるはずがない」として保険金の支払いを拒んだ損害保険会社が、裁判で敗れる事例が相次いでいる』
(http://www.yomiuri.co.jp/ 06/11/17)
 逮捕された自動車盗の窃盗団が、イモビライザーを無効にする手口を用いていたのが判明したことから、保険会社が敗訴する例が増えたようですが、それにしても・・・
 車を盗まれて保険もおりないんじゃ、踏んだり蹴ったりになるところです・・・