いよいよ車じゃない、「空飛ぶクルマ」 (その他:令和107)

(初出:20/02/12)

 それはないな、と思いました・・・
 先月、2020年1月、長年の沈黙を破り、ついに陸の王者・トヨタが参入を発表した「空飛ぶ車」。
 社長みずから「創業以来の夢」と語るその決断が、これからの自動車業界にどう影響するのか注目されていたのですが、ここにきて、空の王者の殴り込みが明らかになりました。
『日本航空(JAL)は12日、「空飛ぶクルマ」で住友商事やヘリコプター大手の米ベル・テキストロンと提携すると発表した。日本やアジアを対象に「eVTOL」と呼ばれる電動垂直離着陸機を使ったサービスの調査に取り組む。世界で機体の開発が進む空飛ぶクルマだが、運航管理など実用化には課題も多い。航空会社のノウハウを生かし成長市場に参入する。』
出典:日経新聞ウェブサイト 20/02/12 「JAL、「空飛ぶクルマ」参入へ住商・米ベルと提携」(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO55510450S0A210C2XQH000/)
 トヨタが陸の王者なら、さしずめJALは空の王者。
 そこはもう、空飛ぶ”クルマ”じゃなくてもいいんじゃないのと思ったのは、わたしだけではないはず。
 しかし、JALには「空飛ぶクルマ」じゃないとまずい事情があったのです。
 それは、2018年から「空飛ぶクルマ」の実現に向け、ロードマップを作成、計画を推進してきた経済産業省との関係。
 JALは、経済産業省が組織した「空の移動革命に向けた官民協議会」のメンバーなのです。
 トヨタや日産など、名だたる国内自動車メーカーは参加していない同協議会の一員である以上、いくら見た目が”人が乗れるドローン”であっても、今さら”クルマ”じゃないとはいえないのでは。
 ちなみに今回JALが提携したヘリコプター大手のベルも、「空の移動革命に向けた官民協議会」のメンバーです。
 大空へ飛び立とうとする陸の王者と、新たな翼でテリトリーの死守を目論む空の王者。
 ”空飛ぶクルマ”時代になったら、駐禁はどうなるんだという些末な問題はさておき、”クルマ業界”はますます混沌としてきました・・・