(初出:23/02/24)
全部上手くいく、かもしれない・・・
秦の六大将軍、桓騎(かんき)はいいました。
「全部上手くいく」桓騎(by キングダム 原泰久)
これはマンガの世界のお話ですが、もしかすると現実世界でも、桓騎が予言したように、”全部上手くいく”のでは、と思いついたことがあるので、記しておきます。
先日、つぎのような報道がありました。
利用が広がっている電動キックボードの新たなルールについて、警察庁は19日、7月1日から適用を始める方針を明らかにした。最高時速20キロで、歩道通行時は最高6キロに切り替えてランプを点滅させるなどの基準に適合する必要がある一方、運転免許は不要でヘルメットは任意となる。今後の周知が課題で、警察などは広報や指導を通じて徹底を図る。
出典:時事ドットコム 23/01/19 「電動キックボード、7月から新ルール 基準適合で免許不要―周知課題、指導徹底へ・警察庁」 https://www.jiji.com/jc/article?k=2023011900407&g=soc
かねて、「便利だ」、いや、「危険だ」と賛否両論ある、新たなモビリティ・電動キックボード。
現在(2023年2月)の法律では、シェアリング型であればノーヘルで運転可能ですが、個人所有のものはヘルメット着用が義務となっています。
それが、上記記事にもあるように、2023年7月1日からは、個人所有であっても、ノーヘルで運転できるようになります(16歳以上など条件つき)。
とはいえ電動キックボードは、自転車より厳しい速度制限(最高時速20km)があるため、自転車レーンや路側帯の走行がメインになると予想されています。
そこで邪魔になるのが、路肩に停めてある駐禁車両。
そのため、電動キックボードが大量発生すると、駐禁監視員の活動が活発になるのでは、という考察を先日しました。
”全部上手くいく”と思ったのは、この駐禁監視員の移動手段についてです。
徒歩や自転車での移動が多い駐禁監視員ですが、7月からは、電動キックボードをレンタルして利用するというのはどうでしょうか。
電動キックボードメーカーのメリットとしては、つぎのようなものがあります。
・駐車監視員が街中を走ることで、電動キックボードのPRにつながる
・駐車監視員から使用感をリターンしてもらうことで、電動キックボードの機能向上を図れる(駐車監視員のモニター化)
・中高年が多い駐車監視員に電動キックボードを利用してもらうことで、同世代への利用アピールにつながる
駐車監視員側のメリットとしては、つぎのようなものがあります。
・徒歩より高速での移動が可能となり、担当区域を見回る回数が増え、違法駐車車両の確認件数の機会増加が期待できる
・荷物があっても移動が楽、夏は涼しい。
・電動キックボードの安全な乗り方をマスターすることで、プライベートでも電動キックボードを活用できるようになる
駐車監視員に業務を委託する警察のメリットとしては、つぎのようなものがあります。
・駐車監視員が法令を守って電動キックボードで街中を走行することで、安全運転のアピールにつながる。また、電動キックボードの乗り方教室などのプロモーション時に、駐車監視員の協力を期待できる
・駐車監視員自身、路肩に停まった駐禁車両に走路を妨害されることで、違法駐車の被害を実感、職業意識が向上し、違法駐車車両の確認件数増加が期待できる
どうでしょうか、”全部上手くいく”ような気はしませんか。
駐車監視員は、みなし公務員ですが、運営しているのは民間の会社なので、モニターとして電動キックボードをレンタルさせてもらう交渉をするのに、法律による制限はないはず。
世間的に、駐車監視員のイメージが微妙かもしれないというのがネックですが、総体的に見て、関係者にとってメリットのほうが多いのでは。
メーカーから貸与された、制服と同じ緑色に染められた専用電動キックボードを走らせ、違法駐車を確認して回る、駐車監視員。
近い将来、ほんとうに登場するかもしれません・・・