(初出:06/07/12) ※アーカイブ
「第9」の男は運転していませんでした・・・
06年6月6日、東京・六本木でアルバイト男性が逮捕されて以来、神奈川、大阪、広島、岡山と計8件発生している「駐車監視員」に対する公務執行妨害事件。
その、9件目の犯人である「第9」の男。
サイボーグ009なら「第9」の男は、主役「島村ジョー」ですが・・・
現実には、ただの酔っぱらいだったようです。
06年7月8日、公務執行妨害の現行犯で逮捕されたのは、埼玉県のタクシー運転手で、つぎのような報道がありました。
『自宅の団地近くで、路上駐車の監視作業中だった監視員の男性(47)ら2人に「こんな場所で取り締まりは必要ないだろう」などと数分間文句を言い続け、男性が「公務執行妨害になる」と警告したところ、背中を手で突き飛ばした疑い』
(出典:日刊スポーツウェブサイト http://www.nikkansports.com/ 06/07/08)
この「突き飛ばした男」、酒を飲んでいたといいますが、職業がタクシー運転手ということは、今回の駐禁取り締まり強化で、ストレスがたまっていたのかもしれません。
なぜなら、客待ちのタクシーも駐禁取り締まりの対象とされるようになったから。
あるいは、07年国会に提出予定の「タクシー業務適正化特別措置法改正案」※が気になっていたのか。
いずれにせよ相手が警察官だったら、いくら酔っていてもそこまでしなかったでしょうが、フレンドリーな制服の「駐車監視員」だったので大胆になってしまったのでは。
「島村ジョー」であれば、しまったと思った瞬間、加速装置で逃げ出すところでしょうが・・・
お酒を飲んでからんだ挙句、駐禁もしてないのに逮捕されるという、しまらない結果に。
そういえば、駐禁ドライバーと「駐車監視員」がもめている現場に通りかかり、「勘弁してやれよ」とおせっかいを焼いて逮捕されたご老人もいましたが、法律上、”正義”は「駐車監視員」のほうにあります。
皆さん、気持ちはわかりますが、冷静に・・・
※「タクシー業務適正化特別措置法改正案」=08年度に全国政令指定都市で実施すべく、07年国会へ提出予定の法案。新しくタクシー運転手を希望するドライバーに地理試験と接客講習を義務づけ、問題がない場合、国に登録し、乗車を認めるといった内容。飲酒運転などの悪質な違反があれば、乗車は認められず、また登録後でも、悪質な違反を犯した場合、登録は取り消される。