(初出:06/09/29) ※アーカイブ
06年秋の全国交通安全運動では、「飲酒運転の根絶」などと並んで、「夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止(特に,子どもと高齢者を中心として)」が運動重点にあげられていました。
8月に起きた悲惨な福岡の事件をきっかけに、世間では飲酒運転取り締まりが盛り上がっていますが、じつは飲酒運転に劣らず、自転車が巻き込まれる交通事故もひどい状況となっています。
つぎのような記事がありました。
『平成17年度、全交通事故死者数のうち自転車乗用中の死者が占める割合が13.9%を占める』
(参考:警察庁 2006年 http://www.npa.go.jp/koutsuu/)
とはいえ、シートベルトもなく、ヘルメット着用が義務付けられていない自転車は、気軽な乗り物として人気を集めており、安全対策に気を配る人が少ないのが現状ではないでしょうか。
自転車について、立て続けにつぎのような2つの報道がありました。
千葉県警が逮捕したのは、酒に酔ってフラフラの状態で自転車を運転していた男。
『道交法違反の現行犯で、同県野田市の会社員の男(57)を逮捕した』
『同署は「容疑者はこれまで自転車の酒酔い運転を繰り返しており、逮捕は妥当。自転車も盗品だと供述している」と説明している』
(出典:zakzak by夕刊フジ http://www.zakzak.co.jp/ 06/09/20)
京都府警は、同じくアルコールでヨロヨロなのに、自転車に乗っていた学生を摘発しました。
『道交法違反(酒酔い運転)の疑いで京都市上京区の立命館大4年の男子学生(22)を摘発、交通切符(赤切符)をきった』
『ふらついて蛇行しながら走行する自転車を巡回中の同署員が発見。運転していた学生から酒のにおいがし、降りるよう何度も注意したが聞かなかったため飲酒検査したところ、呼気1リットル中0.3ミリグラムのアルコールを検出したという』
(出典:産経新聞ウェブサイト http://www.sankei.co.jp/ 06/09/27)
どちらのケースの容疑者も、まさか自転車に乗っていて逮捕されるとは思わなかったでしょう。
ただ、見方を変えれば、彼らは命拾いしたのかもしれません。
05年度、1日平均2.6人も自転車事故で死んでいるのですから、フラフラ、ヨロヨロ乗っていたら、いつ車にはねられてもおかしくありません。
酔っぱらってご機嫌なまま、あの世にいけるので、病気で苦しんで亡くなるよりは幸せかもしれませんが・・・
ただ、望まずして人殺しとなってしまうドライバーにとっては、迷惑このうえない話ですので、「飲んだら乗るな、自転車も」を徹底してもらいたいと思います・・・