業界大注目の駐禁裁判の行方(罰金:令和165)

(初出:20/11/12)

 制度の根幹にかかわる訴訟といえます・・・
 つぎのような報道がありました。
『レンタカーで駐車違反をした利用客が反則金を支払わなかった場合、レンタカー会社が「放置違反金」を納める義務を負うのか否か―。岡山地裁でこんな裁判が係争中だ。道交法が放置違反金の納付対象者と定める車の「使用者」の解釈を巡り、岡山市のレンタカー会社と、同社に納付命令を出した県の主張は真っ向から対立している。』
出典:山陽新聞digital 20/11/09 「レンタカー放置違反金 誰が払う? 会社と県の主張が真っ向から対立」(https://www.sanyonews.jp/)
 駐禁をとられた場合、ドライバーが出頭して反則金を納付し、行政処分による免許加点を受けるのが大原則。
 しかし2006年の法改正で、ドライバーの出頭が確認できない場合、車の所有者に放置違反金の仮納付書が送付され、その納付が確認できれば処分が終了するようになりました。
 ところが、ここで問題発生。
 今回の裁判の主題でもある、駐禁をとられた人間が責任を回避したら、必ず車の所有者が責任をとらなければならないのか問題です。
 ちなみに、放置違反金制度が導入された06年~07年のレンタカー業界被害について、つぎのような報道があります。
『レンタカー会社が利用客の肩代わりをして支払った放置違反金が2006年6月の制度導入以来、昨年11月までに計4900件、数千万円に上った』(http://www.yomiuri.co.jp/ 08/05/10)
 そこで被害に耐えかねた大手レンタカー会社は、反則金の納付が確認できない場合、ドライバーから独自の「駐車違反金」を預かるシステムを導入(参考記事:レンタカー会社受難3)。
 さらに、この「駐車違反金」支払いをしないドライバーは、全国レンタカー協会に登録され、以後、同協会加盟レンタカー会社から利用を断られる”ブラックリスト”制度も設けました。
 それでも、レンタカー会社の放置違反金被害はなくならず、冒頭の報道によれば今でも、全国で年間約400~600件、レンタカー会社がドライバーの代わりに放置違反金を支払うケースがあるとか。
 つい先日もテレビ報道番組で、代車を貸したお客が駐禁をとられたことを報告しなかったため、150件を超える放置違反金の立て替え支払い義務が発生した中古車販売店が取り上げられていました(参考記事:詐欺多発、自分の車は自分で守る)。
 「放置違反金」制度が導入されて13年以上。
 その解釈が変わるとなると、並大抵ではない影響があると思われるだけに、裁判の行方が注目されます・・・