ガソリン価格、「トリガー条項」発動なるか (その他:令和98)

(初出:20/01/19)

 アメリカとイランの関係次第・・・
 いきなりの全面衝突は避けられたものの、いまだ緊張の続く中東情勢は、たちまち日本のガソリン価格に反映されました。
『中東情勢の緊迫化などを受けて、レギュラーガソリンの小売価格が、10週連続で値上がりです。
 資源エネルギー庁によりますと、14日時点のレギュラーガソリン1リットルあたりの全国平均の小売価格は、前の週と比べて1円値上がりし、151円10銭となりました。値上がりは10週連続です。』
出典:CBC公式サイト 20/01/16 「困る…レギュラーガソリン小売価格10週連続値上がり 名古屋でも…」(https://hicbc.com/news/article/?id=0004CB77)
 中東からは遠く位置する日本では、アメリカとイランの紛争は一見、対岸の火事ですが、石油を全面的に輸入に頼っている以上、高見の見物とはいきません。
 一時、アメリカのtwitterでつぶやかれまくった「第三次大戦(WWIII)」に発展したらもちろん、原油の産出国である中東から日本に向かうタンカーの安全が確保されなくなっても、一大事です。
 実際、2019年6月に、日本の海運会社所有のタンカーが襲撃された「ホルムズ海峡タンカー攻撃事件」が発生した直後は、4%も原油価格が上昇したと伝えられました。
 身近なところでいえば、車の運転が欠かせない職業の方は当面の間、駐禁をとられることを気をつけるように、ガソリン価格の推移に敏感である必要があるでしょう。
 ちなみにガソリン価格の上昇といえば、08年、全国のガソリンスタンド(GS)の多くが赤字となる異常事態が発生しました。
 これは、”暫定税率”が復活したことによる影響でしたが、じつはガソリンをめぐる税金に関しては、つぎのような「トリガー条項」があるのです。
『2010年3月31日には租税特別措置法が改正され、期限を定めずに当分の間、特例税率としてガソリン1リットルあたり53.8円が維持されることになった。同時に、ガソリンの3か月の平均小売価格が1リットル当たり160円を超えるに至った場合は、特例税率の適用を停止する仕組みも設けられた。』
出典:wikipedia 「ガソリン税」(https://ja.wikipedia.org/wiki/ガソリン税)
 つまり、20年1月14日の時点で151円10銭だったガソリン価格が160円を超えてくれば、「トリガー(引き金)」が引かれ、税金が安くなることもありうるのです。
 ただ、解説の文章にはつぎのような続きがあります。
『しかし、この「トリガー条項」については、東日本大震災の復興財源に充てること等を理由として、東日本大震災の被災者等に係る国税関係法律の臨時特例に関する法律第44条で、2011年4月27日より東日本大震災の復旧及び復興の状況等を勘案し別に法律で定める日までの間、その適用を停止することになった』
(出典:同上)
 もちろん、実際にそんな非常事態になれば、政府も「トリガー条項」を復活させ、ガソリン価格の安定に努めるでしょうが、個人的な感想をいえば、「トリガー(引き金)」に指をかけているのは、誰あろう、アメリカの大統領ではないかという気がします・・・