(初出:21/05/14)
やむにやまれぬ事情でもあったのか・・・
強引に駐禁処分を免れようとしたドライバーが逮捕されたという報道がありました。
13日午前10時20分ごろ、東京・千代田区で、駐車監視員の男性から、「タクシー運転手にナイフを出されて突き飛ばされた」などと110番通報があった。
出典:FNNプライムオンライン 21/05/13 「駐車監視員をナイフで脅し逃走 タクシー運転手取り押さえられる」 https://www.fnn.jp/articles/-/181994
タクシーは現場から逃走したが、港区赤坂付近で発見され、タクシー運転手は警察官に取り押さえられた。
違法駐車の確認業務を民間委託する「駐車監視員」制度を開始にあたって、警察は、あとからクレームをつけられないよう、様々な対策を立てました。
・不正やミスが起きないよう、2人1組(ユニット)で行動し、お互いをチェックする。
・違法駐車であることが一目で分かるような状況証拠となる写真を撮る
などなど。
そもそも駐車監視員は、違法駐車が発生しやすいエリアに配置されます。
違法駐車が発生しやすいということはつまり、車の往来が激しく、人目につきやすい場所でもあるということです。
”駐車監視員”と聞いて多くの人が、
「ああ、緑色の服を着たおじさん二人組ね」
と思い出せるのは、駐車監視員が衆人環視の元、作業しているからともいえます。
こうした条件下で勤務する駐車監視員だけに、駐禁をとられた多くのドライバーが言い訳ができなくなってしまうのですが(「トイレに行っていた」などの弁明は通用しません)、中には、どうしても諦めきれない人もいます。
とくに多いのが運転を専業にしている人で、なぜなら専業ドライバーだと、マイカードライバーなら可能な、「反則金」を払わず「放置違反金」納付で済ませるという対応がとれないからです(参考:■駐禁の仕組み3(使用制限処分)■)。
今回の事件の犯人も運転が仕事だったので、免許の加点が累積していたなど事情があり、追いつめられていたのかもしれません。
しかし、駐車監視員にナイフを突きつけるというのは、どう考えてもいきすぎでした。
さきにも書いたように、駐車監視員が作業している場面は、多くの人が見ています。
その状況で、駐車監視員に暴行するのは、店員の目の前で万引きするのも同然、捕まえてくれといってるようなもの。
車に駐禁の黄色いステッカーを貼られた現場を見て、瞬間的に
「なんで、おれが」
と、カッとなる方も多いかと思いますが、家ではないので、発言・行動には、どうかご注意ください・・・