妄想、”推し”の駐車監視員とチェキ(令和297)

(初出:23/12/30)

妄想、”推し”の駐車監視員とチェキ・・・

近年見かけなくなったのが、違法駐車が原因での、逮捕報道です。

2020年には、駐禁記録70回超え※1の男性が逮捕されたとの報道がありましたが、最近目につくのは、逮捕ではなく、差し押さえ報道※2。

考えてみれば、コロナ禍の影響もあり、駐禁ステッカー取付件数は、ここ数年大幅減※3を記録しています。

駐禁ステッカー取付件数が減れば、当然、都道府県の歳入となる放置違反金の額も減ります。

各地の警察署はそれぞれ、都道府県の組織の一部なので、その歳入が減れば、駐禁の確認作業を民間委託する予算の捻出も厳しくなります。

このような事情から現在、放置違反金の滞納者の処分は、逮捕より差し押さえが優先されているのかもしれません。

なお、駐車監視員が導入される前、ある警察署が発表した「駐車監視員」による駐禁の摘発見込み件数は、4人で年間に4,000台でした。

駐車監視員が週休2日年間260日勤務するとして、4000台÷260日÷2ユニット(4人)=1ユニット1日7.6台が見込まれていた計算になります。

しかし実際の、「駐車監視員」初年度の1日平均の駐禁確認台数は、2007年度で、約6.5台※4でした(1,491,705件※駐車監視員による放置車両確認標章取付け件数÷883※駐車監視員ユニット数÷260日※週休2日として=6.49台)。

予想をすこし下回る、数字です。

ところがこの数字、2022年度には、全国平均で1日約2.3台※5にまで落ちこんでしまいます(563,587件※駐車監視員による放置車両確認標章取付け件数÷959※駐車監視員ユニット数÷260日※週休2日として=2.26台)。

7.6台の予想が、やってみたら6.5台で、しかも2.3台にまで落ち込んだ・・・
各地の警察署の予算繰りは、そうとう、苦しいはずです。

予算が苦しいといえば、今年2023年8月、資金難に苦しむ国立科学博物館が、1億円を目標にしたクラウドファンディングを実施。

3ケ月実施した結果、なんと目標の9倍にもなる、9億円超が集まるという大成功を収めたというニュースが流れました。

これに習い、駐車監視員の制服に広告を貼り付けたり、駐車監視員のフィギュアをプレゼントするリターンを設けた、クラウドファンディングを実施するという手も考えられますが・・・ 肝心の”駐車監視員制度”に人気がないため、ファンドが成立するかどうか、かなり微妙なところ。

元は広告屋だった人間の発想からすると、世間一般の駐車監視員のイメージ向上を図るのが先で、一日警察署長ならぬ、一日駐車監視員を人気タレントに体験してもらうなどPRするのはどうだろうと、思ったり。

あるいは思いきって、全国の駐車監視員からイケメンを募集する「ミスター駐車監視員コンテスト」を実施、「”推し”の駐車監視員と証拠写真のチェキを撮る!」など謎のブームが起こればイケるかなとか妄想したりもしますが、まあ、実現はしないでしょう・・・

~参考記事~
※1=駐禁70回ぶっちぎり
※2=支払い放置は、禁断のプレイ?
※3=駐禁ステッカー取付件数、3年連続大幅減
※4=数字で見る、駐禁車両の減少1
※5=数字で見る、駐禁車両の減少2
※6=結果を残すと、クビが絞まるジレンマ その1