時計の針が逆もどり、警察が駐禁取締まり(取締:令和117)

(初出:20/05/13)

 令和2年5月、新型コロナウイルスの影響はすさまじく、国民全員が引きこもり生活を余儀なくされ、はや一カ月・・・
 例年なら待ちに待ったゴールデンウイーク、観光客でごったがえしてるはずの各地の観光名所はひっそり静まりかえり、帰省客で身動きとれないのが常の新幹線もガラガラで、本数が減らされたほど。
 そんな、近来稀にみる、”なんもしないゴールデンウイーク”も、先日終了。
 国民の多くがじっとがまんの時間をすごしたおかげで、ようやく感染症も終息の兆しが見えてきて、政府はいつ規制を緩和するか手さぐりをはじめています。
 しかし海外ではいまだに連日、とんでもない数の死者が出ており、肝心のワクチンも完成しておらず、日本でも第二波が発生するのではないかと警戒する向きもあり、予断は許しません。
 が、どんなときでも、人がいくら勧めても「いや、ことわる」と独自路線を歩む方々は一定数いるもの。
 日本全土がお通夜のような状況の中、重い空気に耐えきれなくなったのか、行動力溢れる一部の方々が「すこしぐらいなら、だいじょうぶでしょ」と勝手に判断、気晴らしに出かけては、訪問先から迷惑がられるケースが続出しました(参考記事:「悪いが、帰ってくれ」by観光地)。
 このような、ウイルスを持っているかもしれない、歓迎されざる訪問客にきてほしくない地元民は、自衛手段として、公共の駐車場の閉鎖などを自治体に要請。
 そのため、規制をぶっちぎって車でレジャーに出かけても、行った先で駐車する場所がなくて立往生するドライバーが出現する事態に。
 車を停められなかったドライバーはどうしたかというと、おとなしく引きかえした人もいたでしょうが、中には、「駐車場が開いてないのが悪い」と自粛要請を無視してきた自らの立場をかえりみず、地元のせいにして違法駐車を敢行する人も。
 こうなると、あとは、駐車監視員と警察の出番です。
 もともと違法駐車が多かったエリアは、駐車監視員の担当地域となっていることが多いので、いつも以上に駐禁車両の確認がはかどった駐車監視員も多かったのではないでしょうか。
 しかし駐車監視員は、担当エリア以外では、駐禁の確認業務ができません。
 そこで、駐車監視員の担当外のエリアでは、昔ながらの、警察の駐禁取締まりが行われました。
 たとえば、北海道では。
『新型コロナウイルス感染拡大防止策の一環として、函館市内の公共駐車場が閉鎖されたことを受け、函館中央署と函館西署は、必要に応じて違法駐車の取り締まりを強化する。』
出典:函館新聞電子版 20/05/01 「市内の公共駐車場閉鎖で路上駐車取り締まり強化」(https://digital.hakoshin.jp/news/national/61786)
 そして、千葉でも。
『新型コロナウイルスの感染拡大で駐車場が閉鎖された千葉市美浜区の稲毛海浜公園付近で、休日の路上駐車が問題になっている。市や千葉西署に苦情が寄せられており、大型連休に突入した25日、同署は重点的にパトロールを実施。市美浜公園緑地事務所は、車での来場を控えるよう注意看板を設置した。
 市と千葉西署によると、同公園には駐車場が3カ所あり、計1285台が止められる。市は「遠方からどっと人が押し寄せると感染リスクが高まる」として、4日から全駐車場を閉鎖した。
 その結果、週末を中心に公園付近で路上駐車が続発。公園自体の利用は可能なため、親子連れやウインドサーフィンの愛好家が訪れているとみられ、25日昼には駐車禁止エリアの「海浜大通り」に約30台の車が止まっていた。』
出典:千葉日報 20/04/25 「駐車場閉鎖で路上に車列 千葉市・稲毛海浜公園付近 自粛も多くの家族連れら」(https://www.chibanippo.co.jp/news/local/686231) 
 また、神奈川でも。
『この動きを踏まえ、県警は25、26日、鎌倉や江の島など湘南エリアの幹線道路を中心に駐車違反の取り締まりを強化する。公営駐車場閉鎖の影響で、車両の違法駐車や住宅街への進入などによる事故の増加が懸念されるとして、白バイ隊などが重点的に取り締まる。』
出典:カナロコ by 神奈川新聞 20/04/23 「「海岸に立ち寄らないで」 神奈川県が藤沢に看板設置開始」(https://www.kanaloco.jp/article/entry-337538.html)
 手間のかかる違法駐車取り締まりに民間の手を借りようと、06年に駐車監視員制度を導入した警察ですが、予想外の事態に、再度人員を投入せざるをえなくなった形です。
 もっとも、予想外という意味では、本来今の時期は、今年2020年7月に開催されるはずだった東京五輪の準備で忙殺されていたはず。
 それがなくなったのですから、警察はすこしは余力があったのかもしれません。
 それにしても、通常であれば忙しいはずの繁華街担当の駐車監視員は仕事がなく(参考記事:むしろ懐かしい駐禁取締り)、ふって湧いたようなこれまでにないエリアでの違法駐車取り締まりに警察が駆り出されるという現状を見ると、今後。
 駐車監視員担当エリアの、さらなる弾力的運用※が検討されるのではないか、という気がします・・・

※現在でもエリアによっては、警察署長の指示の元、”駐車監視員ガイドライン”の範囲外でも駐車監視員が確認事務を行うことがあります。
詳しくは各エリアの”駐車監視員ガイドライン”(留意事項)をご確認ください。
「駐車監視員」の活動については下記ページで確認できます(一部PDF)。
全国|駐車監視員ガイドライン