くるか、駐車監視AI(取締:令和219)

(初出:21/09/13)

IoT(Internet of Things)時代到来で、緑色のおじさんピンチ?・・・

インターネットに接続されたさまざまなデバイスからデータを集め、蓄積したビッグデータを活用する仕組み、IoT。

最近では冷蔵庫にも導入され、スーパーにいながらにして、卵のストックがあるかどうかスマホ経由でチェックすることも可能となっています。

そのIoTにおいて欠かせないのが、データを分析するAI(Artificial Intelligence)技術ですが、つぎのような報道がありました。

国土交通省は、全国の道路交通量調査で、調査員ら人手による観測を廃止する方向で検討に入った。交通監視カメラの映像を人工知能(AI)で解析する手法に転換し、業務の効率化やコスト削減を狙う。将来的には交通量を常時観測できる体制を構築し、渋滞対策などにデータを活用できるようにする。

出典:時事ドットコム 21/09/13 「道路交通量の調査員廃止へ カメラとAIで常時観測―国交省検討」https://www.jiji.com/jc/article?k=2021091300669&g=eco

かの名作アニメ「けいおん!」(#2)で、主人公・平沢唯のギター購入資金を作るためメンバー総出でバイトしたことでも知られる交通量調査ですが、とうとう消える日がきたようです。

となると、気になるのが、交通量調査のつぎに消えるのはなにか、ということ。
スピード違反の取り締まり?
悪質なあおり運転の摘発?

あるいは、今は、駐車監視員が行っている駐禁の確認作業・・・

考えてみれば、現在の駐車監視員制度がカバーする地域は、地域住民の意見、要望等を踏まえて策定された、車の交通量が多く、違法駐車があると邪魔なエリアです。

ということは、近年であれば、防犯カメラが設置されている可能性が高く、それらの映像を解析すれば、駐禁車両の特定も可能かもしれません。

さらに最近では、カメラ技術の進歩もめざましく、超小型でありながら高解像度の製品も続々発表されています。
それらを駐禁の標識やパーキングメーターなどに組み込めば、駐禁の確認作業は、格段に精度が上がります。

また、こちらは個人情報の問題があるので実現は難しいでしょうが、法律を改正し、すべての車両にドライブレコーダーの設置を義務化し、それらをIoTに組み込めば、駐車違反はおろか、スピード違反、一時停止、赤信号無視など、ありとあらゆる交通違反の事実が、白日の下に晒されることになります。

もっとも、そんな超管理時代になるより先に、自動運転レベル5が実用化され、AIが100%法律を守った運転をする時代がくる(参考記事:自動運転車、”所有”ではなく”利用”が主流?)ような気もしますが・・・