■駐禁で出頭するのは得か、損か■

(初出:20/11/06)

駐禁をとられたら・・・
1、出頭して、反則金を納付するか。
2、出頭せずに、送付される放置違反金を納付するか。
の2択となります。

ズバリ、どっちが得なのか。
この問題の答えは、車の所有者が誰なのか、によって変わります。

車の所有者が自分自身で、放置違反金を納付するのが初めて、そして免許がゴールドだった場合、出頭しないほうが得でしょう。
得とは、出頭しなければ行政処分点数による加点※1がないため、ゴールド免許を維持できることです。
ただしまれに、放置違反金の仮納付書が送付されてこないことがあるので、注意が必要です。

逆に、所有者が自分ではない車を運転して駐禁をとられたら、出頭しないと、車の所有者に迷惑をかけ、結局は損をする可能性があります。
迷惑とは、車の所有者に身に覚えがない放置違反金の仮納付書が送付されてきたり、車両の使用制限処分※2が出され、1㎜も動かせなくなったりすること。
損とは、車の所有者による駐禁の犯人探しが始まり、元凶が自分だと分かると、どんな責任を問われるか分からないことです。

まとめると、車の所有者が自分、放置違反金を短期間に何度も納付していない、免許に加点されたくない、といった場合は、出頭せずに、放置違反金を納付したほうが、お得。

車の所有者が自分ではない、あとで使用責任を問われる車の場合は、出頭して反則金を納付するか、最低でも駐禁をとられた事実を車の所有者に報告し、事後の対応について話さないと、損をするという感じです。
なお、反則金と放置違反金は同額なので、金額面での損得に差はありませんが、放置違反金は期限内に納付しないと利息がきついので、損になります※3。

以上は、あくまでも当サイトの考える損得であって、いずれかの行為を推奨するものではありません。

ただ、駐禁以外の交通違反での出頭命令、また、駐禁での下記のような行為は、損得以前の問題で、推奨いたしません。

・点数が増えるのがいやで、”身代わり出頭”を頼むこと。
 =そもそも違法だし、身代わりが露見した場合、たいへんな事態となることを覚悟する必要があります。過去には会社ぐるみで摘発され、100人以上の逮捕者が出る大事件に発展したケースもあります※4。

・出頭せず、放置違反金納付命令も、無視しつづけること。
 =自宅にまで差し押さえにきたり※5、最悪、逮捕されることもあります※6。

損をするのが好きな人はいないでしょうが、自ら傷口を広げたらそれこそ大損となるので、お気をつけください・・・

参考記事:
※1:■駐禁の仕組み2(放置違反金、滞納処分)
※2:■駐禁の仕組み3(使用制限処分)
※3:じわじわくる延滞金の恐ろしさ
※4:平成駐禁事件簿7
※5:家までくる、「駐車違反金」強制差し押さえ
※6:逮捕のカウントダウン早まる?
※駐車監視員への対応(抗議してもムダな駐禁
※あくまで抵抗したければ(それでも駐禁を諦めきれないなら