警察も楽じゃない!? (取締6)

(初出:06/04/16) ※アーカイブ

「完全民営化」というわけではないんです、今回の駐禁取締り。
あくまでも、民間委託。

たとえば東京都だと、101署あるうち43署が民間委託しますが、残り58署では、今まで通り、警察官が違法駐車取締りにあたるわけです(※06年当時)。

「じゃあ、警察もそれほど楽にならないんじゃない?」と思うかもしれませんが、その辺は微妙らしく・・・

04年4月8日の内閣委員会で、警察庁・人見交通局長がつぎのように発言したとの報道がありました。

『現在約千二百人相当の警察力が駐車違反取締りに充てられていると計算上は見込まれるところであります』
『約五百名程度の人員合理化がなされるもの、可能なものと、こう見込んでおるところでございます』(出典:国会議事録検索システム http://kokkai.ndl.go.jp/ 06/04/09)

つまり、民間委託により、全国で500名の警察官の手が空き、ほかの業務に充てることができると仮定しているのです。
この500人、多いとみるか少ないとみるか・・・
 
実は日本は、人口を警察官の人数で割った「負担人口」が、先進国の中ではもっとも多いんですね。
アメリカやヨーロッパなどでは警察官1人に対して「負担人口」が300人~400人なのに、日本では527人(04年)。

したがって忙しい警察庁では、猫の手(駐車監視員の皆様ごめんなさい)も借りたい、というのが本音のようです。

たかが500人、されど500人。
警察にしてみれば、さらにこの人数を増やしたいことでしょう。

06年6月1日からの駐禁の民間委託制度。
定着すれば、全警察署に広まるのは、時間の問題なんじゃないでしょうか・・・

※「駐車監視員」の活動については下記ページで確認できます(一部PDF)。
全国|駐車監視員ガイドライン