(初出:21/04/02)
流動化が、駐車監視員の生き残る道?・・・
いまわしきコロナ禍により、これまでの常識、世のコトワリは、ことごとく捻じ曲げられてきました。
とくに顕著なのが人の往来で、1回目の緊急事態宣言が出された2020年4月、各地の繁華街からは潮が引くように人の姿が消えました。
そうした界隈で店を構えていた方々にとっては大打撃でしたが、同じく仕事が減ったのが、それらエリアを担当する駐車監視員です(参考記事:むしろ懐かしい駐禁取締り)。
それから約1年。
いまだに混迷は続いており、コロナ禍以前に復帰するには時間が必要な状態、というか、見通しさえ立たない状況です。
こうした中、令和3年4月1日茨城県警が、駐車監視員のガイドラインを更新しました。
注目されるのが、これまで8署が委託していた警察署が、6署に減っているという事実
もともと駐車監視員の数は一定ではなく、都度、見直しされており、ここ数年、その数は減少傾向にあります(参考記事:駐車監視員の狭き門)。
そこにきて、コロナ禍で車の交通量が減っているため、今回、駐車監視員ガイドラインが掲示されなかった警察署管轄エリアでは、駐車監視員が見回る必要がないくらい、駐禁状況が改善されたのかもしれません。
それにしても、いつ感染が急拡大し、移動規制が実施されるか分からないコロナ禍では、あらかじめ決められた時間帯・エリアに違法駐車をチェックして回る駐車監視員のシステムは、うまく機能しません。
委託警察署長の指示があればガイドライン範囲外であっても、違法駐車車両の確認事務を行うことができる留意事項をつけた警察署もありますが、現実には、臨機応変な対応はむずかしいと思われます。
ここはやはり、現行の駐車監視員システムとはべつに、警察庁直轄の駐車監視員チームを組織し、その時々に必要とされるエリアに派遣できるよう、制度を改正するのはどうでしょう(参考記事:スーパー駐車監視員は「オッス」というか)。
駐車監視員は違法駐車を確認するのが仕事ですが、担当エリアから違法駐車を根絶したら、今度は自らがお払い箱になるという、皮肉な立場にあります。
かといって駐車監視員がいなくなり、抑止力がなくなったエリアでは、野放図な駐禁車両が復活してしまう恐れも。
そこで、そうしたエリアには警察庁直轄の駐車監視員チームを向かわせ、かたっぱしから違法駐車を確認し、早期鎮圧を図る・・・
今後、AIの自動運転が普及したら、ますます出番が減りそうな駐車監視員。
このようなシステムの流動化が、生き残る道のような気がします・・・