(初出:20/09/28)
東京五輪に続くか、大阪万博の駐禁取締まり・・・
2020年9月現在はっきりとしていないのが、本年7月から1年延期となった東京五輪の開催。
最大の懸念材料である、東京における新型コロナの新規感染者数が、いまだ3桁となる日が多く(直近の9/27時点で144人)、警戒を緩めるわけにいかないのが原因かと思われますが、同時に宙に浮いたままとなっているのが、駐禁の「五輪シフト」です。
「五輪シフト」とは、激しい交通渋滞が予想される五輪期間中の首都圏で行う、厳しく駐禁を取り締まるなどの特別な取り組みのこと(参考記事:「五輪見物にマイカーは地獄を見る? 2」)。
この取り組みでは、普段なら、あらかじめ決められたエリア、時間のみ違法駐車を確認して回っている駐車監視員の動員も検討されていました。
なぜ、そんなことが可能なのかというと、所轄警察署「駐車監視員活動ガイドライン」の「留意事項」に、特定の条件に合致し、委託警察署長の指示があれば、ガイドライン範囲外であっても確認事務を行うことができるとされているため。
特定の条件の一つに、”臨時的な祭礼・催物等により、駐車実態の悪化が予想される場合”とあり、まさに五輪開催がこれに合致するのです。
しかし、五輪の開催自体が確定しない現在、当然ながら、「五輪シフト」が計画通り行われるかどうか未定です。
そこで思い出されるのが、きたる2025年大阪で開催が予定されている、五輪と並ぶビッグイベント国際博覧会、通称・万博。
万博の開催場所は「大阪 夢洲(ゆめしま)」という人工島で、想定されている来場者数は、約2,800万人。出典:公益社団法人2025年日本国際博覧会協会 (https://www.expo2025.or.jp/)
期間中は、五輪にも匹敵する交通渋滞が予想されます。
開催が確定した場合、「五輪シフト」と同じように「万博シフト」が組まれ、駐車監視員も駆り出されるのではないでしょうか。
しかし大阪における、交通の妨げとなる駐禁取締まりの難しさは、筋金入り。
警察自ら「大阪の違法駐車の現場は甘くない」と吐露し、駐車監視員制度導入当初は、警察官が現場に同行したほどです(参考記事:シャレにならない・・・ 「浪速駐禁事情」)。
万博だからといって、積極的に違法駐車解消に協力してくれるかどうか。
駐禁をとられて、クレームを入れるドライバーとのやりとりが増える可能性大です。
「大阪 夢洲」の所轄署は此花警察署ですが、同署が委託している放置車両確認業務の契約期間は、2022年1月3日まで。
つまり、2025年の万博開催時に、放置車両確認業務を受託している法人はまだ確定していません。
次回、此花警察署の放置車両確認業務受託を目指している会社関係者の皆さま。
契約獲得のアピールには、「万博シフト」実施に向けて、常よりも屈強な駐車監視員を揃えると効果的かもしれません・・・